キャットフードはどう選ぶ?

キャットフードとたんぱく質

猫にはたんぱく質が必要なのです!

たんぱく質とは、肉や魚介類、卵や乳製品などに含まれる栄養素で、臓器、筋肉、皮膚や被毛など猫の身体の基礎となるものです。
タンパク質が不足してくると、筋肉が衰え運動能力が低下したり、毛並みや毛ヅヤにも影響したりするのです。
たんぱく質は、チキン、ラム、卵、まぐろ、かつおなどの動物性たんぱく質と、とうもろこしや大豆などの植物性たんぱく質の二つに分けられます。
動物性たんぱく質には、体の中で生成できないため食事から摂取しなければならない必須アミノ酸が、植物性たんぱく質には体の中で生成できる非必須アミノ酸が多く含まれます。
「必須アミノ酸」は人間が9種類(大人は8種類)、犬は10種類ですが、猫が一番多く、11種類もあります。

また、人間が炭水化物からエネルギーを得るのに対して、猫はたんぱく質からエネルギーを得ます。
腸が短い猫は、穀類などの炭水化物の消化は苦手なため、植物性たんぱく質よりも動物性たんぱく質から多くのエネルギーを得る必要があります。
それらの理由から、猫にはキャットフードで動物性たんぱく質を多く摂取させなければなりません。

猫の年齢によって必要な栄養素が違います

子猫は身体の成長のために、高たんぱく高カロリー食が好ましいです。
高齢の猫には内臓機能に負担を掛けないよう、消化吸収のよい高たんぱく低カロリー食が理想です。
このように猫は一生を通してタンパク質を必要とします。
しかし、タンパク質以外の必要な栄養素は年令によって異なります。
飼いはじめたころに選んだフードを猫に一生涯与え続けるよりも、猫の年齢や健康状態に合わせてその都度キャットフードを選びなおすといいでしょう。

猫の食生活は、もともとネズミなどの小さな動物や昆虫のような肉食の生活でした。
自らで狩りをすることで、本能的に自分の身体に必要な栄養素を得られていたのですね。
しかし人間に室内で飼われるようになってからは、狩りができないため食事の一切を人間に任せることになります。
人間やほかの動物とまったく違う猫の身体の構造や習性を理解し、本来必要な栄養素が多く含まれたフードを与えましょう。