キャットフードはどう選ぶ?

キャットフードの添加物(エトキシキン)

エトキシキンとは

合成抗酸化剤という防腐剤の一種で、強い抗酸化作用・防腐力をもちます。
毒性が強く、日本では人間が口にする食品添加物としてどころか農薬としても認可されていません。
しかし安いコストで使用できるため、国内外で安価なペットフードに酸化防止剤・防腐剤として最も多く使用されています。

許容量と危険性

食品衛生法で定められている人間用食材の残留許容量は1ppmですが、ドッグフードは75ppm、キャットフードはその倍の150ppmまで使用が許可されています。
工業的に合成されたこのエトキシキンは、アレルギー反応、皮膚病、がんの危険性があるとして動物医療センターも警鐘を鳴らしています。

なぜ大量に使用されるのか

犬よりも、人間よりも明らかに身体の小さい猫になぜ、エトキシキンの使用が許可されているのでしょうか?
それは防腐剤としての利用価値の他に、もうひとつ意外な理由があるからです。
チキンミール、ミートミール、フィッシュミールなどキャットフードに多く使われる肉類に含まれる油脂は酸化熱を発生させるため、輸送中の船内で自然発火しやすくなります。
船舶火災防止のために、「国際海事危険物規定」という規定で定められており、使用しなければむしろ国際ルール違反となるのです。
ただし、国内で作られたミールは船舶輸送の必要がないためこのような理由ではエトキシキンを含みませんが、輸入した原材料のほうが安価なので、エトキシキンの含まれたものがフードに多く使われる結果となっています。

このような添加物は、ミールなどの原材料に使用されている場合には表示義務がないため、成分表示を確認するときは「エトキシキン使用」の文字を探すより、「エトキシキン不使用」の表示があるキャットフードを探すようにしましょう。
猫の健康について考えられたフードの生産量はまだまだ多くなく、コストも高くなりますが、愛猫の健康を考えるのならば毎日与えるフードはよく考えて購入したいですね。