キャットフードはどう選ぶ?

キャットフードの添加物(没食子酸プロピル)

没食子酸プロピルとは?

食品添加物の一種で、食用油やバター、マーガリンなどの油脂の酸化を防ぐために使われますが、食品の他には化粧品や接着剤に使用されることもあります。
ドライキャットフードの原料のミートミール、チキンミール、フィッシュミールなどの動物性油脂は酸化しやすく長期保存に向かないので、酸化するのを防いでフードを長持ちさせる用途で使われています。
ペットフードは人間用の食品よりも酸化しやすいのに、消費期限が長いものが多いのは、このような添加物のおかげなのです。

こちらもよく成分表示に記載されていますが、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)やブチルヒドロキシトルエン(BHT)と合わせて使われることが多く、没食子酸プロピルはそれらに比べて二倍ほどの酸化防止力を発揮します。

使用するにはこんな基準が

抗酸化作用があるとして有名なポリフェノールが原料ですが、使用基準があり「油脂やバター以外の食品に使用してはならない」と定められています。
また、使用量の最大限度が油脂では0.20g/kgと決められています。

動物実験で分かったリスクと致死量

動物実験によって腎臓へのダメージや発がん性物質が確認されており、人間では200~300gが致死量といわれているほど毒性が強い添加物です。

人間に対して致死量を認める成分がキャットフードに入っているなんて驚きですね。
酸化したフードを与えることも猫の身体にとって良くないことです。
没食子酸プロピルはあくまで長期保存するためのものなので、本来猫の身体には必要のないもののはずですし、与え続けることで将来重篤な病気の原因になり得ます。

保存方法を考える

酸化防止剤や保存料の使用されていないフードを選んでも、酸化させてしまっては意味がありません。

・食材を真空保存できる容器やストッカーを利用する
・小分けにして空気に触れないようにしたりする
・冷蔵庫で保管して早めに使い切る

開封したフードの保存方法にも工夫して酸化に気をつけられれば、保存料の入ったフードでなくても良いはずです。

ひとつひとつの成分が使われている理由やメリット、デメリットを知れば、そのフードが自分の猫に与えるべきかどうかを見極める判断材料として役立てられるかと思います。